危険意識の欠如-1の続きです。
子供達には、自分で考え、しっかりと危険意識を持った人になってほしい。
夜に、コーチングを所々に交えて、長男と話しました。
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私「長男くん、ちょっといいかな?話があるの」
↑長男の両手を持ち、じっと、目を見ながら、穏やかに話しかけました。
ただならぬ雰囲気を感じたのでしょう。長男は、身構えていました。
長男「良いよ。なあに?」
私「昨日から、手すりによく上るよね。手すりは上っても良いところかな?」
じいーーーっと、考えていました。結構時間が経ちました。しばらくしてから、上目遣いで、ゆっくりした口調で、
長男「上ってはダメだと思う。でも、楽しいから上りたいの。」
私「上ってはいけないと思うのね。でも、楽しいから上りたいのね。どういうところが楽しいの?」
長男は、首をひねって、
長男「うーーーーん。わからない」
私「そっかぁ。わからないけど、上ると楽しいのね。」
長男はキラキラした表情で、
長男「うん!上ると楽しいの!」
私「そっかぁ。楽しいのね。では、どうして、上ってはいけないと思ったの?」
長男「危ないから」
私「危ないと気が付いたのね。よかった。ママもそう思うわ。どうして危ないのか考えてみようか。上ったらどうなるかな?」
長男「向こう側に落ちちゃうかもしれない」
私「向こう側に落ちちゃうかもしれないと思うのね。手すりを上って、向こう側に落ちちゃって。手すりがすごく高いところ、10mとかの高さだったら、どうなるかな?10mって、長男くんが10人くらい上に並んだ高さだよ。そこを落ちたら、どうなるかな?」
長男はおびえた顔をして、
長男「死んじゃうと思う・・・」
私「そうだよね。死んじゃうよね。その落ちたところを車がビュンビュン走っていたら?」
長男「・・・。車にひかれる・・・」
私「そうだよね。車にひかれるよね。」
私は、今度は、マンションのバルコニーの手すりを指さして、
私「じゃあ、バルコニーの手すりを上ったら、どうなる?」
長男「落ちて、死んじゃうと思う」
私「上って、向こう側に行って、落ちて、死んじゃうよね。上って良いところかな?」
長男「ダメ!上ってはダメ!死んじゃうから」
私「そうだよね。他にも危ないところはあるかな?」
長男「電信柱とか、標識のポールとか。そういう場所も危ないから上ってはダメ」
私「よく気が付いたね。電信柱とか、標識のポールとかも、上ってはいけないと気が付いたのね。すごいね!じゃあ、死んじゃったら、どうなるのかな?」
長男「・・・」
しばらくしても言葉を発しなかったので、ここは私の意見を言ってしまいました。
私「死んじゃったら、長男君が大好きな遊びも、大好きなお友達と遊ぶことも、幼稚園に行くこともできなくなってしまうのよ。何にもできなくなる。ママもパパもじじもばばも、長男くんのことが大好きな人たちが、みーーんなみんな、泣いて泣いて、えんえん泣いて、過ごすことになる。ママやパパがぎゅーーってすることもできなくなる。」
長男「・・・うん・・・。お友達と遊ぶことも、幼稚園にも行けなくなる。みんな悲しい気持ちになる。ぎゅーーしてもらえなくなる。」
ここで、じいいーーーーーーーーーーっと神妙な面持ちで聞いていた次男登場。
次男「次男くんが、アンパンマンになってぇーー、ひゅーーんって、助けてあげるよ!!」
私は、苦笑いしながら、
私「・・・。アンパンマンになって助けてくれるのね。」
次男「そう!次男くんはアンパンマンだから!!」
私「そっかぁ。次男くんはアンパンマンになりたいんだもんね。じゃあ、手すりに上らなかったらどうなるかな?」
長男と次男が同時に「死なない!上らなかったら、死なない!」
私「そうだよね、死なないよね。死ななかったら、どうなる?」
ここで、次男がいち早く、
次男「幼稚園に行ける!お友達と遊んだりぃー・・できる!」
長男「うん、幼稚園に行けるし、お友達と遊んだりもできるね。ママやパパにぎゅーしてもらえる。」
私「そうだよね。死ななかったら、幼稚園にも行けるよね。お友達と遊んだりもできるよね。死ななかったら、ママは何だってできると思うんだ。これからも、楽しいことがたくさんたくさん待ってると思うんだ。なりたいものにもなれるしね。長男君は将来は、何になりたいんだった?」
長男「・・・パイロット・・・」
私「そうだったね。パイロットだったね。死ななかったら、パイロットになれるよ。前になりたかった、ロケット作って乗る人にもなれる。なりたいのになんだってなれる。」
長男は、キラキラした表情になって、
長男「なりたいのになれる!」
私「そうよ。なりたいのになれるのよ!手すりは上っても良いかな?」
長男「上ってはダメ!手すりは、もう上らない!もう絶対に上らない!上って死んじゃったら、パイロットになれないから、もう上らない!」
私「声が明るくなったね。上らないのね。よかった」
長男「うん!」
次男「次男くんも、上らない!手すりに上らない!」
そのような話をしました。途中、回答が得られなかったところに関しては、質問形式を変えるなど、長男の言葉を引き出すべきだったかもしれないのです。「死んだらどうなるのか?」について、まだ想像力がないと判断し、私の意見を述べました。
我が家には、ヨシタケシンスケさんの「このあと どうしちゃおう」があります。死んだあとにどうなるのか?という絵本です。長男はヨシタケシンスケさんの絵本が大好きで、この本もよく読みますが、死についてはまだよくわかってないと感じます。
コーチングを交えて、長男と話しましたが、その間、次男がじいーーーーーっと聞き入っていたんです。3歳は3歳なりに、考えていると感じました。
長男や次男が、最後に「手すりに上らない。」と結論を出しましたが、そう言ったからといって、もう上らないだろうとは私自身、思っていません。
今夜の話し合いをすっかり忘れ、楽しさに心奪われ、また、上るかもしれない。
安堵せずに、見守っていきたいと思います。
そして、また上ったら、再度、コーチング。
何度も何度も、子供たち自身に気が付かせ、危険意識を高めていきたいと思います。
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