子どもと料理をする理由。
料理をすると、
考える力がつくとか、
算数ができるようになるとか、
段取りがうまくなるようになるとか、
いろいろなことが言われています。
でも、
私は、強い気持ち、理由があって、子供と料理をしています。
今日は、その理由を書きたいと思います。
*************
数年前、『脳を発達させる離乳食 2歳までの食事』という講習会に参加したことがあります。
講師の先生は、「ママとキッズの楽しい”ベジ活”」を書かれた生井理恵先生です。
その御著書に、
『人は最後に子供の頃食べた味に戻ります。ジャンクフードで育った子はジャンクフードに、野菜いっぱいの和食で育った子どもは和食に還っていくのです』
とあります。
まず、自分の子供の数十年後、
ジャンクフードまみれになってほしいか。
野菜いっぱいの和食を好む人になってほしいか。
私は、野菜いっぱいの和食を好む人になってほしいです。
****************
そして、
会社の後輩のことを書きたいと思います。
私よりも10歳以上年下で、弟みたいな、自分の子供みたいな、そんな存在でした。
A君とB君。
当時、共に20台前半で、一人暮らし。
性格もよく、素直で、仕事も良くできました。
考える力もあり、「なんで?どうして?」と、周りの人にくらいついて、いつも一生懸命で、もちろん自分でも積極的に調べて学んでいました。
そんな姿を見て、
将来は、会社をしょってたつ人材になるんだろうなと、楽しみにしていました。
2人の違いは毎日の食生活。
A君は、朝昼晩、カップ麺。(本人談)
B君は、料理はできないが、必ず米を炊き、野菜や肉を湯がいて食べてました。(本人談)
A君は、あるときから会社に来なくなりました。
精神を病み、1年間休職しました。
そして、会社に来たり、来なかったりを数年繰り返し、いつしか退職しました。
B君は、今も、バリバリ仕事をしているようです。
A君が精神を病んでしまった理由。
食事だけが理由ではないかもしれません。
私は、目の前の席に座っているA君の事がいつも気になり、
『カップ麺ばっかり食べないで、作りたくないなら、お母さんにひじきとか送ってもらったら?』
と言いました。
そしたら、『僕のお母さんはそんな人じゃないんです。お菓子ならくれるかもしれないけど。』
と笑いながら返されました。
不憫に思って、1回食事を差し入れたら、『美味しかったです。美味しかったです』と何度も何度も感謝されました。
次の日まで、お礼を言われました。
今、A君はどうしているんだろうか。
食べているのだろうか。
生活できているのだろうか。
ちゃんと、生きてるよね。。。
そんなことをふと、思ったりします。
2人を見てて、将来のうちの息子達と重ねました。
私は、息子達が突然1人暮らしになっても、B君のように野菜や肉を選ぶ子になってほしいです。
そして、
食材を自分の目で選べるようになってほしい。
簡単な料理で良いから、
自分で自分の食べたいものを作れるようになってほしい。
料理を作るというハードルが低ければ、
料理を作ることが当たり前の日常になると思うんです。
そして、
結婚した後に、奥さんに
「うちの旦那、なんにもできないの。使えない。」
なんて言われないように。笑。
(これ、結構、ママ友から聞きますよ。。一生懸命育てても、これは悲しすぎる。)
その為の私の役目って、すごく重要だと感じたんです。
お母さんが作った料理を食べさせ、正しい味覚を形成し、
子どもと一緒に料理をすることで、料理をすることが当たり前になる。(ハードルを下げる)
また、子供たちが私の元を離れたとき、
料理をすること=温かい思い出
として、
幼い時のことを思い出してくれたら嬉しいなぁ。なんて。
林修はテレビで言っていました。
『お母さんはきちんと、ご飯を作るだけで良い。それができないなら失格。』(お母さんがいる必要性がない。というくらい、きっぱりと言い切っていました)
これには、若干、反発したい気持ちにもなりましたが、A君B君を思い出すと、一理あるとも思いました。
私は、よく、料理上手に見られますが、クックパッドがないと料理を作れないです。
毎食作るのに時間がかかります。
素材を焼くだけ。。そんな時も多いです。
凝った料理なんて作らなくて良いんだと思います。
料理が苦手なお母さんでも、強い気持ちがあれば、子供が料理をできるようになる。
考える力があったり、勉強ができるように育てても、
心身が健康でなければ、夢をかなえるのは難しい。
生命さえも危ぶまれてしまう。
心身の健康のためには、食事は基本です。
『子どもと料理をする理由。』
『子どもに食べさせている日々の料理について。』
『将来、どんな風に育ってほしいか。』
これを機に考えていただけたら嬉しいです。